最首克也のちょっと変わった(?)支援姿勢
私は弁護士の中でも「かなり話を聞く方」だと思います。
初回の相談時間には、よくある「30分」という制限は設けていません。
というのは、当事者の話をしっかりと聞くことが、私の仕事にとって、とても重要なことだと考えているからです。
私の支援の力点は、「当事者の主体性を尊重しながら、専門性を持った支援職として、ご本人がその状況へと向き合ってゆくプロセスを支える」ことにあります。
私たち専門職は、これまでの経験や知識によって、解決に必要なリソースを提供しますが、あくまでもその立ち位置は「脇役」。
本当の意味での解決を得られるのは、当事者が主体性を持って解決に取り組んでこそ、だと考えています。
私がそのように関わるようになった原点は、およそ20年ほど前の駆け出しコンサルタント時代、対人支援手法を学ぶ中で「パーソンセンタード・アプローチ/人間性中心療法」に出会ったことでした。
これは、対人支援関係を上下の指示関係ではなく、「自ら問題を乗り越えようとしている当事者を伴走的に支援する」という、当事者を中心においてフラットな協力関係を築く考え方でした。
その後、私はこの考え方を自分のスタンスの中心において、必要なトレーニングや臨床経験を積む中で、問題の中に立つ個人の悩みのディテールに、支援関係の始まりにおいて、しっかりと耳を傾けることの必要性を強く感じるようになったのです。(その結果、初回面接は「30分」では、到底足らないのです。)
なお、私の専門職としてのスタイルの特徴は、法律/会計の知的専門技術と、カウンセラーとしての臨床技術を同時に用いる「ダブルワーク/ダブルリスニング」をしているところにあります。
弁護士や会計士という技能によって状況の分析を行うとともに、当事者が困難を乗り越えていこうとしているそのプロセスを、心理職としての専門性をもって、心情的にも支えていくこと。
結果、目の前にある問題について、「専門知識を当てはめた上での回答に辿り着く」だけではなく、「当事者が問題を見る上での心境の変化、有能感の回復」が、果たされることが大切だと思っています。
よって、法律事務所XAIでは、問題とされる状況を、パターンにあてはめて「紋切り型の解決策を示すだけ」の解決はしません。
問題とされる状況や、その状況に立つ当事者の立場や心情が十分に語られる場を作り、それを踏まえて、真に望む解決への道を、共に歩いていきたいと思っています。
そのようなご希望をお持ちの方は、ぜひ一度、ご相談に来られてください。
「すべてお任せください」とは言いません。「一緒に」解決していきましょう。
弁護士費用について
- いきなり高額な料金提示がある
- 一方的に着地点を決められそう
- とにかく法的手段を取られる
と思われる方も少なくありません。
敷居が高かったり、怖いイメージを持たれる方もいますよね。
私は、弁護士は「話しやすい」カウンセラーのような存在で、また、「話すよりも聞く」存在であるべきだと思っています。
当事者の主体性を奪うことなく、その方が状況を乗り越え行こうとするプロセスを、専門性を持って側面から支える存在であるべきだと思っています。
いくら法的に問題が解決されたとしても、そこに当事者の【達成感】や【安堵感】が全くなければ、問題解決したとはとうてい言えないと思っています。
そんなふうに、当事者の立場や気持ちが置き去りにされているケースも、世の中には少なくありません。
(いわゆる「弁護士のセオリー」が「当事者にとっての最善策」であるとは限らないのです。)
そんなこともあって、私は「すべて私にお任せください」とは言わないのです。
法的な問題解決が最優先されがちな弁護士の仕事に、当事者主体の寄り添い姿勢や心理的支援を加えたスタンスで、関わらせていただいています。