企業法務のご相談ケース

香港やシンガポールの企業との協業して、日本の富裕層向けの事業を始めるに当たって、日本の法制度の適用関係が気になります。
これらの企業には、日本で事業の免許を取得したり、子会社や営業支店の解説をしてもらう必要があるのでしょうか。また、税金の発生の仕方も気になります。

海外の企業の活動やその会社との提携に、どのような法律が適用されるかは、日本の法律の適用範囲との問題です。
法律の解釈によって決まるので、具体的なビジネスモデルがわかったら教えてください。

法令の適用関係の調査を行い、規制当局への問い合わせも行なった結果、取引形態に気をつければ、法律の適用がそもそもされないことがわかりました。
適法な取引形態を崩さないように、日本での事業活動のあり方についての条件を示す、意見書を書かせていただきました。

法律の国際的な適用関係というのは、あまり明確でないところもあり、インターネット検索では解答にたどり着けません。そういうときは、オーダーメイドでの検討を承っています。

M&Aのご相談ケース

金融機関を通じて、企業買収案件の打診がありました。
当方としては、元々やっていた事業と相性の良い案件で積極的に考えたいのですが、提示された金額や契約条件が妥当なものなのかよくわかりません。
従業員や負債の承継などの問題もあるので、慎重に検討したいのですが、どうすれば良いでしょうか。

多くの企業にとって、M&Aの機会というのはあまり多くないもので、それゆえ、いざ機会が来てもどうすればよくわからないものですよね。
そういう時は、ぜひ専門家に一度相談してみて下さい。

ビジネス内容や買収スキームの内容のご相談をいただいた結果、いくつかこちらの希望と合わない条件や懸念される事項があることが判明しました。
その点につき、売り手側アドバイザーと交渉した結果、条件の調整がつき、無事買収を実行できました。

一般的な印象と異なるかもしれませんが、M&A業界の仲介者は、案外に法律に詳しくなかったりします。
そのため、こちらのニーズに合わない提案がなされることも少なくありません。

行政対応のご相談ケース

自分の住む自治体で行われている公共事業に違法の疑いのあるものがあります。
住民として影響を受ける面もあるので見過ごせないのですが、どのように対応したら良いでしょうか。行政の窓口に相談しても、全く教えてもらえません。

近年は、自治体の活動についても、積極的に住民の目を入れられるような仕組みがあります。
ご懸念の点に合わせて、それらの制度を活用していきましょう。

ご懸念の事業について、情報公開の請求を行う手段をご紹介しました。それでも懸念が払拭されない場合には、住民監査請求や訴訟など、取りうる手段のメニューをご説明しました。
行政から開示されてきた資料についても、適法性の検討の確認を一緒にさせていただきました。

行政活動の適法性の検討については、独自のルールもあり、少しコツのいる作業です。
とはいえ、住民が自治体の行為を監督するのは大事な活動ですので、できる限りのお力添えをさせていただいています。

不動産についてのご相談ケース

高齢の親戚が、大家さんから賃料未払で立退を迫られています。
どうも親戚は認知症が疑われる状態で、賃料の支払を怠っており、大家さんとトラブルになったようですが、事情がうまく聞き取れません。
立ち退くのであれば、引受先となるグループホーム等を探さざるを得ないのですが、どうしたら良いでしょう。

事実関係の確認が必要なケースです。
大家さんの主張にしても、客観的な資料で裏付けできる話なのかどうか。
またご本人のために、どうしても住み続ける必要があるのか、今後のことも考えグループホームに転居することも選択肢に入るのか、予算も踏まえて考える必要があるケースです。

賃料未払の事実は客観的資料で裏付けられ、ご本人の意思確認をしたところ、転居も構わないということになりました。
また、ご親戚が有していた財産はグループホームの入居に足るものでしたので、医療面などご希望に沿った住居探しをすることになりました。
なお、ホームの入居に際して、契約にまつわるアドバイスも差し上げました。

認知症が疑われる方の支援においては、事情の聞き取りなどにおいて、丁寧な対応が必要な面があります。
あまり接点のない親戚の方が関わっていくためには、信頼関係の構築も必要です。
そもそも法律的な話は、特に精神面の問題がない方でも、思い違いが起こったりしやすいので、丁寧な説明や事情の整理が必要です。

破産についてのご相談ケース

さまざまなストレスから、経営者である私が、うつ状態になってしまいました。
会社の事業もうまくいかない中で、借入も増えてしまいました。
治療にも集中したいし、でも借金のことも気になります。会社を倒産させ、個人としても債務整理をする必要があるでしょうか。

経営者として事業を行う継続的な心労というのは、並大抵ではないもの。コンディションが悪く、決断をすること自体辛い中、よく続けてこられましたね。
これだけのテーマを、お一人で考えるのはコンディションの問題もあって大変と思います。そういう時は、他の人の助けも借りて、一つ一つ整理していきましょう。弊所も力になります。

収益や財務状況の推移を拝見し、取りうる法的手段のメリット・デメリットを比較したところ、現実的なサイズに事業を縮小すること、債務整理についてはもう少し様子を見たうえで必要性を検討することが、バランスの良い解決策だという結論に達しました。

法的手段は、一種の劇薬。
その副作用も考慮すべきですから、安易に手段に飛びつくべきではありません。
今すぐに治療しないと命が危ないのか、応急処置をした上でしばらく様子見でも良いのか、選択のタイミングはとても重要です。

相続のご相談ケース

遠い親族が亡くなって、私も法定相続人であるはずなのですが、亡くなった方と近い関係にあった一人の相続人から、弁護士を通じて、相続権を譲るように迫られています。
相続財産の内容の開示も不十分で、どう判断したら良いかわかりません。
私としては権利があるものを、みすみす手放したくないのですが。。。。親戚関係もあるし、あまり事を荒立てたくありません。

弁護士を通じて法的書面で迫られると、どうしていいかわからなくなりますよね。
とはいえ権利があるわけですから、立場は対等のはずです。また、こちらとしては穏やかなやりとりを望んでいるということも伝えたいですね。

相手が「相続権を譲ってほしい」と主張する意図を確認し、より丁寧な背景事情の説明や相続財産の詳細な情報を求めました。
客観的な資料の提出が相手からなされたことで、双方の意思を汲んだ柔軟な合意に辿り着くことができました。

一見、法律問題のように見るものが、実はコミュニケーションの問題だったりすることはよくあります。
弁護士が間に入って交通整理するだけで、紛争のように見えたものが消失することもあります。

被害者支援のご相談ケース

刑事事件に巻き込まれて、被害者になりました。
加害者の弁護士さんから示談関係の連絡が来るものの、どう対応したらいいかわかりません。
捜査対応で警察署や検察庁に通ったのですが、賠償については「民事不介入だから」とアドバイスをもらえませんでした。
事件のトラウマもあって、そもそも関わるのも辛い状況です。どうしたら良いでしょうか。

一番辛い立場であるはずの被害者に対して、現状の刑事司法の仕組みは、とても不親切なんですよね。
業界人として、何だかちょっと申し訳ない気分です。

事件から間もない時期で、そもそも加害者側からの接触を怖く感じる、ということでしたので、まずは交渉の間に入り、ご当人が感じているプレッシャーの緩和から始めました。
将来のご不安を払拭するために、示談条項についての工夫(接触禁止や違約時の抑止、第三者による連帯保証条項の付加など)を行いつつ、一定額の賠償を受けることができました。

刑事事件が起こった時、被害者を支援してくれる仕組みは多くありません。
一方で、刑事事件はタイムリミットのあるスピード勝負。事件の捜査対応や賠償問題に手間取っていると、不利なところに追い込まれてしまうこともあります。
その意味では早い段階で、法律相談に行くのがお勧めです。